(仮訳)カイガラムシ由来の黒色酵母の新種、Knufia aspidiotus
He, F. et al., 2013. Knufia aspidiotus sp. nov., a new black yeast from scale insects. Phytotaxa. Available at: https://doi.org/10.11646/phytotaxa.153.1.2 [Accessed December 3, 2018] 【R3-05732】2018/12/4投稿

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3行まとめ

中国北京市においてカイガラムシの一種から分離された黒色酵母の一種を検討し、Knufia aspidiotusとして新種記載した。
本種は生長が遅く、未分化の菌糸に内生分生子を形成し、多細胞の暗色で膨大した構造を形成することなどで特徴づけられた。
本新種を含むKnufia属菌の生長速度および分生子の形態に関する比較表を掲載した。
中国北京市延慶区松山

(新種)

Knufia aspidiotus F. He & X.Z. Liu
語源…Aspidiotus属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Knufia cryptophialidica
有性世代が知られていない
全出芽型分生子が側生または末端生
全出芽型分生子のサイズの範囲が重なる
全出芽型分生子の隔壁が0~複数
MEA25°Cでのコロニーの生長速度の範囲が重なる
nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりカイガラムシではなく樹木の癌腫から分離される
本種と異なり内生分生子が類球形、楕円形~腎臓形ではなく類球形~広楕円形
本種と異なりフィアロ型分生子を形成する
本種と異なり全出芽型分生子が無色~ほぼ無色ではなくほぼ無色~褐色
本種と異なり全出芽型分生子が楕円形~洋梨形ではなく楕円形または円筒形
nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Knufia endospora
有性世代が知られていない
内生分生子を未分化の菌糸に生じる
nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりカイガラムシではなく樹木の枝などから分離される
本種より内生分生子のサイズが大きい
本種と異なり内生分生子が類球形、楕円形~腎臓形ではなく球形~円筒形
本種より全出芽型分生子のサイズが大きいことがある
本種と異なり全出芽型分生子が側生または末端生ではなく末端生
本種と異なり全出芽型分生子が無色~ほぼ無色ではなく無色~暗褐色
本種と異なり全出芽型分生子が楕円形~洋梨形ではなく類球形、円筒形または数珠形
nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Knufia petricola
有性世代が知られていない
MEA25°Cでのコロニーの生長速度の範囲が重なる
nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりカイガラムシではなく大理石などから分離される
本種と異なり内生分生子を未分化の菌糸ではなく未分化の菌糸および多細胞の構造から形成する
本種より内生分生子のサイズが大きい
本種と異なり内生分生子が類球形、楕円形~腎臓形ではなく類球形~楕円形
本種と異なり全出芽型分生子が無色~ほぼ無色ではなく無色
nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Knufia peltigerae
nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりカイガラムシではなくツメゴケ属地衣などから分離される
本種と異なり有性世代が知られている
本種と異なり培養下で分生子を形成しない
本種よりMEA25°Cでのコロニーの生長が速い
nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される